香川大学博物館は、202年11月に高大接続推進事業「自然史研究リーダー養成によるフィールド研究志向高校生のリクルート」を屋島周辺で実施しました。香川大学のフィールドワークを研究手法の一つとする教員および研究室学生の指導?補助のもとで野外実習を行うことで、大学の教育?研究レベルのフィールドワーク体験を提供し、香川大学の自然史研究に係るフィールド教育?研究への理解を図り、さらには各学部への受験を促すことを目的としいます。?

香川県内の高等学校5校から生徒20名、教員7名が参加し、希望する4班に分かれフィールドワークを行いました。地形?地質班は、博物館長の寺林 優教授(創造工学部)と野々村敦子教授(創造工学部)を講師として露頭で岩石を観察し、走向傾斜の測定方法、質と地形の関係を学びました。昆虫班は、博物館副館長の伊藤文紀教授(農学部)を講師として、アリ類を採集し、アリの同定方法、アリ相の特徴を学びました。草本班は、博物館副館長の篠原 渉教授(教育学部)を講師として、シダ植物を観察し、その見分け方を学びました。また標高と観察できるシダ植物の種類との関係について考察しました。樹木班は、小宅由似助教(創造工学部)を講師として、樹木や森林を観察し、樹木の見分け方、森林の階層構造や植生の特徴を学びました。?

参加した生徒は、実際に自分の手で触れたり見たりと普段できない活動に加え、専門的な知識や技術を身につけることができました。また、他校の生徒や教員同士でも積極的に意見交換など交流することができました。?

本事業は2015年度から実施し、香川県内高等学校の自然科学部に所属する生徒および顧問教員などを対象とし今回で10年目となりました。屋島周辺でのフィールドワークへの参加は、延べ78校、生徒50名、教員107名にのぼります。
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