香川大学女性研究者

磯打 千雅子

香川大学磯打 千雅子ISOUCHI Chikako

  • 香川大学IECMS地域強靭化研究センター 特命准教授
  • 博士(工学)

略歴/岐阜県生まれ。学部卒業後建設コンサルタント会社に就職し、土木技術者に従事。社会人博士課程修了後、東日本大震災の翌年から香川大学に教員として着任。

自分自身を取り巻くすべての環境が研究に直結

企業で16 年間の土木技術者を経て、現在は研究職に従事しています。その後ありがたいことに出産を経験しました。子どもの存在はそれまで自分が見てきた景色と全く違ったものを私に与えてくれました。研究テーマである防災分野では、多様な視点や価値観を大切にすることが重要ですが、私生活そのものがまさにそのような視点を獲得する場として研究に直結しています。
住んでいる家や街の環境、ご近所さんとの関係性などすべてが自分や自分の家族をつくっています。また、今の環境が子どもたちの故郷になると考えると、自身の研究テーマは次世代の将来社会をつくることにつながることから、責任を感じつつも非常にやりがいを感じています。

研究テーマ

地域コミュニティ?企業?組織× 持続可能性?多様性?関係性

小学生の頃読んだ「シートン動物記」が私の研究に対するワクワクのきっかけでした。その後、関心は動物から人にかわり、現在は地域社会や組織が研究対象です。巨大な災害や危機を乗り越え、企業や行政機関、地域コミュニティがサステナブルであり続けるためにはどのような備えや仕組みが必要なのか。持続可能な地域や組織のあり方を地域の方とともに問題解決プロセスを共有しながら取り組むアクションリサーチで実践しています。写真①は津山市城西地区で実践している地区防災計画のワークショップの様子です。地域に暮す全ての住民がともに取り組めるようなプロセスを大切にしています。写真②は2018年7 月豪雨で被害を受けた倉敷市真備町で介護事業者と地域の方と取り組んでいる避難機能付き共同住宅と設置したスロープです。逃げられない方を1 人でも減らすために、全ての方に開かれた場所づくりを目指しています。

写真:①多様性と継続性が求められる地区防災計画の取組(「平成28 年度内閣府地区防災計画モデル事業」にて) ②避難機能付き共同住宅 ③避難機能付き共同住宅のスロープ

研究領域

地域防災、危機管理

キーワード
  • 事業継続計画(BCP)
  • 地域継続計画(DCP)
  • 地区防災計画