工学はこれまで人類に多大な繁栄をもたらしてきましたが、他方で環境汚染、資源枯渇、人間性軽視などの問題を引き起こしてきました。このような問題に対処していくためには、従来の効率優先の単眼的視点から離れて、人間、社会、人工物、自然という工学の対象を多角的視点から正しく理解し、新しい科学技術を自ら創造していく工学技術者の養成と新たな工学研究の構築が必要不可欠です。
このような観点から本学部は、個性豊かな人間とその生活を取り巻く自然に焦点をあて、人間と自然が調和共生できる科学技術の創造により、協調と調和の21世紀を切り拓く新しい工学の教育研究を行います。
本学部が重視する教育研究領域は以下の4領域であり、これらは本学部を構成する4つの学科の創設理念ともなっています。
1. 自然環境の変化や災害から人間を守り、安全を確保し、不安のない快適な生活を支援する工学
2. 高度のテクノロジーを伴いながら、すべての人にわかりやすく、人それぞれの個性が尊重される工学
3. 人間の持つ機能を最大限生かし、その機能を支援する人間中心の工学
4. 製品の生産?使用?廃棄のすべてのサイクルにおいて環境に優しい工学